Pococha 離れていても体験を共有できるデザイン
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Pococha
離れていても体験を共有できるデザイン

ライブ配信サービス Pocochは2019年10月にリブランディングをしました。リブランディングのストーリーを4週に分けてお届けしていきます。リブランディングに込めた思いや工夫などを語った前回の記事はこちらです。

今回は、Pocochaの中でのイベントグッズについて、DeNAデザイン本部 田村がご紹介します。

ライブ配信の思い出と絆をつくる「イベント」

Pocochaでは月に40本以上イベントを開催しています。イベントで入賞すると街頭広告や人気雑誌の出演権を得られます。そのほかにもクッションや名刺などのPocochaオリジナルグッズ、名前の入ったマグカップや、ライバーさん(ライブ配信者)オリジナルグッズなど様々な賞品を用意しています。リスナー(ライブ視聴者)からのコメント数、いいね、アイテムを使った応援によって入賞が決まります。

イベントに参加することで、ライバー・リスナーの皆さんは一緒に挑戦した思い出と絆をつくることが出来ます。

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広告やグッズを見ると、ライバーさんもリスナーさんも「あの時のイベントだよね、あれはすごく盛り上がったよね!」と思い出が蘇るよう、しっかりとそれぞれのイベントの特色が出るように心がけています。例えばお正月のグッズはイエローを基調にしたお正月らしさを、12月のグッズは青を基調にした冬らしさを演出にしています。それぞれのテーマにマッチした、色合いや形を作り、わかりやすく個々のグッズの差別化を目指してます。

リブランディングをする前は、テーマ性を出すために毎回1からデザインを起こしていました。しかし、サービスが成長し、たくさんのグッズを短期間で制作する必要が出てくると 、開発が追いつかないという課題が出てきました。

リブランディングで、定義したパターンと配色によって、グッズごとに変化をつけることがロジカルにスムーズにできるようになっています。そして、全てのグッズを並べた時にも、共通のパターンと配色によって、一貫した「Pocochaらしさ」を作ることができています。

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配信映えする、自信を作るグッズ

Pocochaのオリジナルグッズをデザインする時に注意しているのは「ライブ配信映え」することです。Pocochaのオリジナルグッズを持っていることは、人気ライバーとしての証でもあります。配信画面の中でもパッと見えるよう、大きめにPocochaロゴやキャラクター入れています。また、Pocochaのパターンも大きく色鮮やかな配色になるようにしています。

グッズを持った配信画面の中のライバーさんが、楽しく明るい雰囲気になるよう日常使いよりは思い切ったパターンと配色にしています。

楽しいこと、辛いことなど、毎日いろいろなことがあっても、ライバー・リスナーの皆さんにとって、配信の時間はいつも楽しく、まるで誕生日パーティのような特別な「ハレ」の時間であってほしい、という思いを込めて制作をしています。

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箱を開ける瞬間も一緒に

入賞すると数日後に、自宅に賞品が届きます。ライバーさんはダンボールを開けるシーンもライブ配信し、応援してくれたリスナーさんと一緒に獲得した喜びを分かち合います。

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リブランディングのタイミングで、ダンボールにもPococha のパターンを施すようにしました。配信画面越しに見ているリスナーの皆さんにも「Pocochaのダンボールだ!」と分かるようにすることで、何をしているか分かりやすく、まるで同じ場所にいるような一体感を作りたいと考えています。同梱された入賞のお祝いカードも、配信画面越しに見るリスナーさんにも、よく見えるようにデザインをしています。箱を開けた時のライバーさんの笑顔を、リスナーさんはスクショしSNSにあげたり、ライバーさんと共有します。思い出のワンシーンにふさわしいデザインを目指しています。

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UIデザインとリアルなグッズの調和

UIデザインとグッズの一体感も大切にしています。

例えば、アプリ側で定義したRGBをそのままCMYKにしてグッズを作ると、グッズの彩度が落ちてしまいます。そこで、少しだけグッズは彩度をあげたCMYKの値で作っています。また、ライバーさんはライトを使って明るく画面を見せている方も多いので、グッズは少し濃い色合いで作り、色飛びに備えています。こうすることで、配信画面の中でライバーさんがグッズを持った時に、同じビビットなカラーでUIデザインの色とグッズが揃うようになります。リスナーの皆さんから見た時に、UIもリアルなグッズも垣根なく、1つの楽しいライバーさんの世界観ができていると嬉しく思います。

その他のPocochaのストーリーもぜひご覧ください。