WWDC19 速報レポート 3日目
Apple のヘルスケア関連新サービスと、WWDC の健康アクティビティ、アメリカのヘルスケア産業
ヘルスケア事業者の視点編

3 日目になると時差ボケは比較的落ち着いてきました。

3 日目レポート

「〇〇の視点 WWDC の速報レポートシリーズ」 3 日目は<Healthcare>編です。

  1. iOS Developer の視点 - WWDC19 で注目したい新しいテクノロジー
  2. UI Designer の視点 - これからの iOS アプリの UI デザイン
  3. Apple のヘルスケア関連新サービスと、WWDC の健康アクティビティ、アメリカのヘルスケア産業 ← 今回
  4. DevRel の視点 - 会場運営における UX/UI デザインの工夫、エンジニアがグッとくる Apple の魔法
  5. Frontend Engineer の視点 - Safari と WebKit の進化ほか

DeNA にはヘルスケア事業本部があり、疾患・体質リスクを知ることができる遺伝子検査サービスや、歩いたことがおトクに還元されるサービス、健康診断のデータをもとにパーソナライズされた健康情報を届けるサービス、その他研究開発など色々やっております。私はそこで皿洗い業(比喩)をやっています。

Apple もアメリカ〜全世界でのヘルスケアサービスの展開や、ヘルスケアテクノロジーである HealthKit という API フレームワークを iOS 向けに提供しています(私もプロトタイプ開発など活用することも多いです)。

今回は、ヘルスケアのテクノロジーのアップデートまわりのレポートと、WWDC19 中のトピックをお届けします。

アップデート関連

大きくサービス・テクノロジー関連アップデートは以下です。

  • 日々の活動量を記録するアクティビティアプリの強化
  • 周囲の騒音レベルを検知する新しいアプリを提供
  • 生理周期を記録する新しいアプリが提供
  • HealthKit, ResearchKit, CareKit などヘルスケア関連 API のアップデート

アクティビティ

Apple Watch を iPhone に同期すると使えるようになる iOS アプリのアクティビティがアップデートされました。

https://www.apple.com/apple-watch-series-4/activity/

  • 日々の活動量が達成度を示すグラフで表示
  • トレンド・傾向が見えるようになる
  • グラフの詳細化

シンプルにデータの変化・傾向が見えるだけでも長く蓄積されるデータなので、変化をもたらすことで、中長期のモチベーション維持に役立つことがイメージできます。

自分も Apple Watch を普段から使用していますが、このアプリ(3 本ラインの達成)はヘルスケアアプリとして非常に良くできていると思います。私が皿洗い(比喩)するときもこのアプリの設計や思想の考察は非常に意識しています。今回の強化も非常にいいアップデートだと思うので皿洗い(比喩)で磨きをかけていきたいところです。

Noise / 聴力に関する Health

聴力に関するヘルスケア機能が発表されました。

https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2019/218/ 後半 29:15〜

  • Apple Watch のマイクで騒音レベルをチェック
  • 周囲の騒音レベルが 90db で通知(世界保健機関 / WHO の基準)
  • Apple は録音などは行わずプライバシーを尊重
  • HealthKit で純音聴力検査のデータが取り扱えるように

普段の生活で騒音をずっと聞いていると聴力に影響が現れるようなのです。これを防ぐために Apple Watch にあるマイクで常に周囲の騒音レベルを検知して、通知を行う機能が搭載され、またそのデータを示す API や純音聴力検査の結果を取り扱う API が iOS 13 より提供されます。

音楽を趣味でやっている方は周囲やバンドのメンバーが突発性難聴になったことがあるなど身近な話だと思いますが、とてもユニークなデータを取り扱えるようになったと感じます。

Cycle Tracking / 生理周期管理

生理周期を記録する新しいアプリが提供されました。

https://www.apple.com/newsroom/2019/06/watchos-6-advances-health-and-fitness-capabilities-for-apple-watch/

  • 生理周期を記録する新しいアプリ
  • 次の生理の時期 / 妊娠可能期間の予測が可能
  • iOS 13 / watchOS 6 で使用可能

私は男性なので正直わからないものなのですが、期間、重さ、症状など月経周期を手動で記録していくもののようです。

ロギングのサービスは続けてもらえるようにするのはとても難しいと思うのですが、Apple が提供する仕組みで続けやすいサービスに設計されているのだと思うと、自分に仮想人格を作って使ってみたいところですね...。

WWDC19 の健康アクティビティ

火曜日 (Day 2)、水曜日 (Day 3)、木曜日 (Day 4) と朝 7:00 より、ワークアウト、ランニング、ヨガのスペシャルイベントが会場近くのスペースで行われています。

ここに行くと在庫限りでバンドがもらえ、3 日連続でいくと、Apple Watch Activity の 3 本の色になるようです。(私はランニングのイベントに参加しましたが 7:00 ギリギリに行ったので在庫がありませんでした)

WWDC Run with Joan Benoit Samuelson

ランニングイベントでは、特別ゲストでジョアン・ブノワット・サミュエルソンさん(史上初の女子イリンピックマラソン優勝者)が参加するスペシャルイベントが開催されました。(朝の 7 時集合)

https://developer.apple.com/wwdc19/special-events/

レベル別(7:00 分/マイル、8:00 分/マイル、9:00 分/マイル、10:00 分/マイル)のプラカードを持った人がいて、順番でスタートしていきます。とりあえず 9:00 のグループでスタートしましたが、普段皿洗いばかり(比喩)をしているので、結果 10:00 のグループまでスピードダウンしてしまいましたが、ゴールしました。参加賞でバッジをもらえました。

途中 Apple の方が街頭に立っているのですが、順路の案内+応援をしてくれていて(やっぱりアメリカなのでテンションが高い)、とても楽しく走ることができました。

その他の健康アクティビティ

アメリカではヘルスケアを内包する意味で、美容や飲食に旅行や生活そして人生の充実度を高めることを目的としたウェルネス産業が広まっています。ウェルネスに関するランチトークイベントも WWDC で行われており、Apple の健康への取り組みは引き続き注力されていることを感じました。

アメリカで流行っているヘルスケアサービス

時に WWDC の参加されていた方ではないのですが、夜ご飯に行った時、アメリカの VC でお仕事をされている方と知り合ったので、「アメリカで流行っているヘルスケアサービス」を軽く教えていただきました。

ここ最近勢いがあるのは「①お医者さんやセラピスト、ヘアメイク、スタイリストらを自宅や指定した場所に呼ぶことができるサービス」、それと「②オンラインで遠隔医療相談 / テレビ電話を通してカウンセリング相談〜診断を行うサービス」などのようです。

特に後者のあるサービスは内科や眼科、皮膚科などに対応しているようなのですが、なんと処方箋を発行することもできるということで、やはり仕組み的に日本に比べて非常に進んでいるなーと印象を受けました。

感想

それにしても去年参加時より今年は健康的に過ごせている気がします。

というのも、去年は一人旅だったのでご飯を食べる時は一人だったりすることが結構あったのですが、今年は同僚と参加しているので一緒に誰かとご飯を食べられていてストレスが溜まりにくく、また Apple Developer の知り合いも増えたので、WWDC 参加者の slack コミュニティによる繋がりもできて、去年より安心して過ごせています。土地勘ができたというのも大きいですね。ホームシック対策も効いています(去年は一日目でホームシックですでに辛かった…)。

それにしてもこれを気にまた体力に問題があることがわかったのでランニング再開しようという気持ちになりました...。

告知

6/14 (金)、iOS de KANPAI! (WWDC 2019 報告会) で同僚と一緒に登壇します。良かったらお越しくださいませ〜。